□この浮いた状態の麹がなかなか沈んでくれません□

あれから毎日櫂入れを行っています。
「荒櫂」という水に浮いている麹と下にある塩水をひたすら混ぜる作業を毎日繰り返します。これを怠ると塩水に漬かっていない麹が熱を持ったりして、諸味が変質して良い発酵をしてくれません。
しかし、いくら櫂棒で下に押しても中には入っていかないのです・・・。
全体重をかけてもせいぜい30cmがやっと・・・。
表現するなら、水に浮いた分厚い発泡スチロールを掌で押すイメージでしょうか・・・上手く言えませんが、とにかく浮力に負けてしまうということなんです。
それも4日目には木桶の半分以上まで櫂棒が入っていくようになりました。
良く混ざるようになってきたら一安心です。

「塩竈deひなめぐり」真っ只中、3月2日に木桶で醤油の仕込みを行いました。忙しい中での準備なので不安でしたが、素晴らしい仲間の助けを借りて無事仕込みが出来ました。

□前日には水を完全に抜いて木桶を洗って□
□用意しておいた塩水を張っていきます□
□私が操作するフォークリフトが到着□
□上から麹を投入していきます□

今回、うちで作れる量をはるかに超えた麹の量だったので、同じ宮城県で唯一醤油の麹を作っている鎌田醤油さんにお願いして麹を作って頂きました。
原料の大豆、小麦はともに厳選して宮城県産を使用。
そして、最初の作業計画では人手が10人必要となり、グズグズしている間にもう2月も終わり・・・。そんな時に同じ組合の「若手味噌醤油仲間」に声をかけたら3人、組合からは2人が作業の手伝いを快く引き受けてくださいました。
他に助っ人2人を加えて万全の態勢で当日を迎え、不安なのは講習受けたての私のフォークリフト操作だけ。
当日は、鎌田さんが投入口のついたタンクで麹を運んで来てくれたので、フォークリフトで持ち上げたあと木桶に投入するだけとなり作業計画変更。
麹が発熱してしまうため2時間以内に作業を終えないといけない制約があり、麹を小分けの容器に入れて急いで運ぶことを考えていた私も少々気が抜けましたが、お手伝い頂いた皆さんの負担が減るのは大歓迎です。
※「若手味噌醤油仲間」:宮城県味噌醤油工業協同組合加盟の蔵元から、20歳代から50歳代までの次世代を担うメンバーが中心となって活動する会。

□投入口から麹を木桶に落としていきます□
□たっぷり麹が入った状態(写真提供:加藤貴伸 様)□
□溢れそうなので一旦麹を取っておきます□
□お忙しい中、若手の皆さんが駆けつけて一生懸命作業してくださいました。本当に感謝いたします。□
□作業終了後の記念撮影 (写真提供:「塩騒」加藤貴伸 様)
私の周りを囲んでいるのが若手仲間と組合メンバー(後列左から3~5人目:中新田の今野醸造さん、組合の平野さん、組合研究室の高橋部長。前列左が亘理の永田醸造さん、右が仙台の亀兵商店さん。)そして、困っているといつも仕事を休んでまで手伝いに駆けつけてくれる角田さん(後列右端)□
□美しい色の醤油の麹は食べてもおいしい□
□二人で残りの麹を投入していきます!さあ、あと少し!□
□麹を全量入れた状態□
□麹の投入が終わったら塩水の残りを注ぎます□
□満杯に入った状態です。今日の作業はこれで終了□

お昼までの作業が終わり、午後は二人での仕込み作業。
たっぷり入った麹に準備していた残りの塩水を注ぎ、2時間ほどですべての作業を終了。
明日からは「荒櫂」という水に浮いている麹と下にある塩水をひたすら混ぜる作業を毎日繰り返します。これを怠ると塩水に漬かっていない麹が熱を持ったりして、諸味が変質してしまいます。
今後は丁寧に「手入れ」をして美味しい醤油が出来るように励みます。
まずは本日お世話になりました、鎌田醤油の皆様、宮城県味噌醤油工業協同組合、そして若手の会の皆様本当にありがとうございました。

本日2月26日、無事に木桶が到着いたしました!
準備は万全にしていたつもりでも朝からソワソワして落ち着かない状態でしたが、市内の阿部勘酒造から菅井さんと高橋さんに来ていただき、フォークリフトでの運搬から据え付けまで安心してお願い致しました。
各局テレビ局や河北新報、塩竈の地域メディア新聞「塩騒」など多くの取材陣に取り囲まれ、少々戸惑いましたが、木桶の貴重さ、木桶仕込みの利点を知って頂くため一生懸命お答えしたつもりです。

朝9時 小豆島の運送会社「丸島運送」さんのトラックが到着
阿部勘酒造店さんから強力な助っ人が来てくださいました。
「運転手さんの身長」と「木桶の大きさ」と「トラックの大きさ」を比較してください
頼もしいふたりの後ろ姿です!
搬入口に一度仮置きします
こちらは外からカメラで狙う報道陣
中でも今か今かと待ち受ける報道陣
高さギリギリ・・・
上も両サイドもギリギリ・・・
この狭い通路をバックで通る高橋さんの「腕」には脱帽でした
難関も見事に通過!
角材を運び込み
一旦木桶を浮き上がらせます!
反対も!
浮いた状態です
ここにフォークの爪を差し込み・・・
菅井さんが爪の長さを調節して
差し込みますよ!
別の角度から!
入りました!
持ち上げます!
上がった!
慎重に設置場所へ進みます
近づきましたら
ブロックの幅を調節
そして・・・
設置完了!!! ここは動画で見ていただきたかった!
緊張が解け、みんな一気に笑顔になりました!
ヤマロクさんがつけてくれたリボンを外します!そしたら・・・
次々に報道陣のインタビュー開始! まずはNHKさん
KHB東北放送さん
仙台放送さん、そして河北新報さんと地元の地域メディア「塩騒」さん
感慨に耽るひと時・・・
ノンビリはしていられない!
水を張っていきます
中はこんな感じ
2時間かかってここまで!

時間にして1時間程度で終了した木桶の搬入。 阿部勘酒造店の菅井さんとフォークリフトの運転をしていただいた高橋さんにはとても感謝いたしました。
じつは搬入前には、同じ造り酒屋の「佐浦」さんからも冨谷部長と副杜氏の山田さんが蔵に来てくれて、危険個所や進入路を検証してくれてとても参考になりました。 どちらの蔵元さんも地元の同じ醸造業として常に尊敬しております。
いつか恩返しできたらと心に誓いました。
さあ、明日からすぐに仕込みの準備に取り掛かります!

2月22日から塩竈市では『塩竈deひなめぐり2020』を開催中です。
今年はいつもの雛飾りと一緒に大正時代の「御殿雛」を当店で展示しております。
96歳になるお婆ちゃんが大事にしていたこの雛飾り。昨年の「ひな巡り」の際に当店を訪れてくれたお婆ちゃんから「飾っていただけないでしょうか」と相談され、最初はとても戸惑いました。
お婆ちゃんから「体力的な問題」で飾れなくなったことや「生まれてからずっと一緒にいたお人形への思い入れ」の他、かつてご両親が戦争で疎開したのが塩竈だったことや、その後「ちぎり絵」の先生として塩竈に何十年も通われていたことをお聞きするうち、「これもご縁かな・・・」と思うようになりました。

最初は塩竈市への寄贈という形をとれないかと相談したり、実行委員会等の団体が譲り受けるのは・・・と様々な受け入れ方法を考え悩み続けた挙句、紆余曲折を経て、結局当店が責任をもって管理するのが筋だろうとの思いに至りました。
お婆ちゃんはとても喜んでくれましたが責任は重大です。
実際に来ていただいて飾り付けた「御殿雛」は、それはそれは素晴らしいもので、歴史的にも貴重なものでしたから。
お婆ちゃんとは手紙のやり取りをするようになり、お互いに信頼関係を築けたように思います。
素晴らしい大正の「御殿雛」を是非ご覧いただきたいので、みなさま塩竈へ是非足をお運びください。

木桶に水を張った漏れ具合、見てみたい方はこちらから
https://www.facebook.com/makoto.oota.14/posts/3195352007145058?notif_id=1582154263305305&notif_t=feedback_reaction_generic

木桶復活プロジェクト2020へ 2日目その2

お昼ご飯を食べ終え、午後はいよいよ当店の木桶へ底板を入れる作業。
その作業が予想外に大変で・・・。まさか膝が震えるとは・・・。

ノンビリしている間に底板が木桶に入っていた!
緊張して見つめる
ヤマロクさんと大工の直さんが入ってハンマーで・・・
思い切り振り下ろします
その様子を心配そうに見つめる
力を込めて狙った部分を下げて行きます
「固いね」という言葉が・・・
今度は太い柱を使っての作業
4人で持ち上げ突き落とします!
そして私たちの番です!
持ち上げて!
突き落とす!!!
バランスを崩すと落ちそうなるので気を付けながら
持ち上げて突き落とす!!!
これをみんなで何度繰り返したでしょう(我々は10回やったかな?)
次の方に代わってひたすら同じ作業
放心状態の私・・・膝がガクガク、足全体がブルブル
何十回も突いてようやくヤマロクさんの「OK!」が・・・
皆さんが拍手してくれたのが嬉しかった
固かったけどきっちり入った印象
直さんが仕上げのサンダーをかけてくれます
他の方々も代わる代わる仕上げをしてくれます
こちらがぼーっとしている間に片づけが始まり
やる事が分かっている皆さんはテキパキと作業します
フォークリフトの通り道を作って
竹も急いで片づけ
ヤマロクさんフォークリフトで登場!
フォークリフトの爪を長いものに取り換えて木桶を外に運び出しました
そして、水を入れて漏れの確認・・・ヤマロクさんが「太田さんビックリしないでね、最初は物凄い量が漏れるから」と
きれいな木桶にうっとりしてご機嫌な私
中はこんな感じ
盛大に漏れる水をみんなで眺めている様子
山本さん直さんが水漏れが止まる仕組みを説明してくれました
「底板がきっちりはまるのが正解かというと、そうも言えないし、どれが正解なのか探ってるんだよな~」と
盛大だった漏れはヤマロクさんが言ったとおり、30分後にはほぼ止まり・・・
作業がすべて終わった時、帰りの時間が迫ってました
全国醤油サミット2020in塩竈のポスターを貼って塩竈チームの記念撮影
最後にみんな一緒に「ささかま!」でパチリ
我々も別れの儀式をしてもらい(写真や動画がないのが残念)、別れを惜しむ間もなく船の時間を気にしながら土庄港へ。17時10分発の高速船に乗り込んで、小豆島に別れを告げたのでした

興奮冷めやらぬ状態で帰路に就いた船の中、この二日間を振り返る余裕もなく船の窓を眺めていました。
とにかく熱い木桶造りが無事に終わってホッとして塩竈に戻りましたが、あの場にいた人たちの中には何年も通っている方も多く、作業や手順が頭に入っているのでサポートがしっかりしているのを感じました。
「これなら着実に木桶は復活の道を歩むのだろうな・・・」そんな思いを抱きました。木桶復活プロジェクトは多くの方がかかわって、今や世界からも注目される動きになっております。
たった一日かかわらせていただき、一緒に木桶造りが出来たことが唯々嬉しく、皆さんと交流できたことが私の中で大きな意味を持ち、そして次の思いが膨らんでいます。一昨年ヤマロクさんに会いに来たときは木桶を発注するなんて夢にも思っていなかったのに・・・人生は分かりません。
とにかくお世話になった皆様本当にありがとうございました。
またお会いできることを楽しみにしております!
では、11月20日、21日の醤油サミットでお会いできることを楽しみにして、次は醤油の仕込み・・・その前に木桶を受け入れないと。
その準備に取り掛かります!

木桶復活プロジェクト2020へ 2日目その1

早朝5時前から港には人が並んでいます
ホテルの窓から見た朝の土庄港
朝ご飯のあと早速ヤマロク醤油さんへ
みんながここで記念撮影をする
ヤマロクさんの作業場から見える風景が好きなんです
今日も沢山の方が木桶造りに参加
ナショナルジオグラフィックの取材クルーも
昔一緒に働いた現在建具職人の小椋君も 岩手県宮古市から参加してくれた
「ガチ味噌」を展開する岩木みさき さんは、お婆ちゃんが塩竈市の浦戸諸島の方でとても会いたかった方・・・奇跡的にお会いできて本当に良かった

「ガチみそ」はこちら https://misotan.jp/greeting-from-iwaki-misaki/

まずはこちらの桶に箍(タガ)をはめる作業から
タガの中に入れる竹に麻ひもを巻く作業をみんなでやります
この時の掛け声が面白い
大変な作業も皆で笑ってやると楽になる
それを輪にしてタガの中に入れて
タガの芯にします
作業の合間にも参加者が帰る時はお別れの儀式がある
これも儀式!
この一体感がたまらない
桶に箍を入れていく
みんなで順番にハンマーを打ち付けます
声を合わせて
気持ちを合わせてコン!
こちらは長い竹ひごを作る作業
山本さん(ヤマロク醤油さん)の作業を近くで見せていただきました
片上醤油さんと並んで削る作業
途中の息抜きお茶の時間
甘いもの食べてこの笑顔
合間にまたお別れの儀式
作業中には新聞記者さんから取材を受けました
そしてお昼はみんなで賄いをご馳走に
玄米の餅が美味しかった!

東北に比べたら暖かい地方とはいえ、冬は冬で寒さは北とあまり変わらなかったため、冷えた体にヤマロクさんのスタッフさんや銚子ビールの宮内さんが作ってくれた温かい食事はとても元気が出ました。
※「銚子ビール」https://inubow-tt.com/shop/choshibeer/
ここまでは一連の作業を見学してちょっとやらせてもらって・・・手習い程度。そして、午後はいよいよ当店の桶に底を入れる作業。
これが中々手強いものだと知るのに時間はかかりませんでした・・・。
次回につづく。

木桶復活プロジェクト2020へ 1日目

2020年1月24日、10時25分発のスカイマーク153便に搭乗。
空は曇りがちだけど、気持ちは晴れ渡った空そのもの。

仙台空港では青空も見えていた
同行した塩竈市商工港湾課、斎藤さんと青木さん
10時25分発スカイマーク153便に搭乗
神戸に着いたら早速神戸牛弁当
神戸牛楽しみにしてました!
新神戸 のぞみ167号博多行に乗り込んで
流線形が美しい
岡山から高松に移動する車窓の景色
瀬戸大橋を渡る
四国に来たんだと実感する電車と看板
高松駅到着!
高松駅から速足でフェリー乗り場へ
あの向こうに小豆島があるはず
チケットを買います
往復チケットを買い時間待ち
高速船スーパーマリンへ乗船
小豆島はもうすぐそこ!
かどや製油さんが見えてきたらそこはもう土庄港
大型フェリーが出迎えてくれました
約30分で小豆島到着!
素敵なオブジェ発見
早速記念撮影!
上手く撮れたようです!

仙台空港から神戸空港まで1時間半のフライトを経て、神戸、岡山、高松まで電車と新幹線の移動を満喫。 フェリーを乗り継いで、夕方16時半小豆島入り。
もうすでに外は陽が陰りはじめ気持ちが焦ります。 すぐにレンタカーでヤマロク醤油さんに向かい、 到着したとたんに 敷地奥から大勢の人の賑やかな声が聞こえてきた。 『職人醤油』高橋万太郎さんが「ヤマロクさん、太田さんが今到着です!」と声をかけてくれて、ヤマロクさんと再会のハグをしたあと案内されて目にした20石の桶は、ライトに照らされ神々しく 輝いていました。

中央 細身の方が「職人醤油」高橋万太郎さん
いきなりヤマロクさんにハグされ、「これが太田さんの桶。明日底板入れます!」と
当店の新桶がライトに照らされ神々しく見えました

この後、懇親会へ移動したのですが、そこは「木桶」にタダならぬ情熱を持った熱い人たちのエネルギー開放の場でした! 我々も臆することなく全国から集まった醤油、味噌、日本酒をはじめとする醸造関係の皆さんと交流。そして、醤油サミットのPRも忘れずにしましたが、全員酔っぱらっていて覚えているか心配になったのでした。
そして小豆島の夜も更けて・・・。

懇親会の会場が「たるや」という演出
ヤマロク醤油の山本さんが高らかに「かんぱ~い!」と宣言
何人いたのか分からない状態
最初からテンションマックス!
会場には「職人醤油」さんが厳選した全国の醤油がずらり
「職人醤油」高橋万太郎さん
福島県の鈴木醤油店さんと
袢纏がかっこいい足立醸造さん
本当に沢山醤油屋さんと話をさせていただきました。
京都の澤井さんとも
片上醤油さんとキッコーマンの長島さん
この二人とお話しできたのも有意義でした。

突然ですが、1月の某日壁を壊し、梁を取り除き大きなシャッターを取り付けました。
当店の蔵に木桶を入れるには、今までの入り口では入れられないので急いで工事をしてもらいました。
木桶受け入れの準備を急いでいます。

18日間に渡る「木桶仕込み醤油復活プロジェクト」、沢山の方々に御支援やSNSでのシェアなどで応援して頂きましたこと御礼申し上げます。
言葉で御礼を伝えようとしても、絶対に伝えきれない。
そう思い、やっぱりこの形が一番いいと思いました!
皆さん、本当にありがとうございました!
今週末は小豆島へ行ってまいります!!!